DTPで使用される用語を五十音順で一覧にしました。

五十音 用語 意味
網点 写真(モノクロ・カラー)などの階調(濃淡のグラデーション)を再現する場合、点の大きさと印刷する紙の白地部分との比率で濃淡を表現する。この点を網点と言う。網点には、1インチ幅にいくつ網点があるかと言う「線数」と、モアレを発生させないために設定する「角度」、濃淡を変化させるための「濃度」の3つの要素がある。
当り レイアウトの指定で、図柄や文字などの位置を示す線を「あたり罫」という。「あたり罫」は印刷されない。
RGB Red、Green、BlueVioletと言う光の3原色の頭文字を取ったもの。モニタに表示される色の三要素。カラーモデルのひとつ。
アウトラインフォントOutlined Fond 直線と曲線で文字の輪郭(アウトライン)を形成し、その中を塗りつぶすことによって文字を表示する方式のフォント。ベクトルフォント(vector font)とも言う。文字の拡大・縮小も自由にできる。
赤字 文字校正の際に、誤字や脱字、欠字などを校正記号を使って赤鉛筆で書き示すことから、訂正箇所の総称として使われる。文字だけでなく、写真やカットなどの校正も赤字で表す。全般的に赤い筆記用具で記入する。
空き(アキ) スペースとも言う。文字と文字の間、行と行の間の量。使用文字サイズに対して全角アキ、二倍アキ、二分アキ、行間方向に対して一行アキ、二行アキなどと指定する。絶対値として、ポイント・菌・ミリで指定することもある。
空き組 字間に一定のスペース(アキ)を挟む組版様式。四分アキ、二分アキなどがある。ベタ組に対して言う。
アキュート(Acute) 発音記号の「´」、楊音符とも言う。この逆向きの符号「`」は、グレーブ・grave(抑音符)と言う。
頭ぞろえ 各行の単語を行の頭で揃え、それぞれの行の単語が終わったところで改行えする文字組スタイルのひとつ。
アップル・スクリプト Apple eventを送って制御するスクリプト言語。それを利用可能にする機能拡張書類。MS-DOSのバッチ処理(あらかじめ一連の操作を登録し、自動的に実行すること)を高度にしたようなもの。
アップル・ファイル・エクスチェンジ MS-DOS、Pro Dos用にフォーマットされたフロッピーディスクに入っているデータを、Macintoshで読み書きするためのフォーマット変換ソフトウェア。対応しているフォーマット容量はMS-DOSの720KBと1.44MB、Pro Dosの800KB。DOS640KDriverと言う付属の機能拡張書類を入れると、MS-DOSの640KBフォーマットが読めるようになる。
後付け 本文が終わると、前付けに対応した後付けがある。索引・あとがき・奥付けなどの総称。
アドビ・アクロバット(Adobe Acrobat) Adobe Systems社のプラットホームに依存しないシステム。Macintosh、Windows、UNIXなどが混在する環境でも扱える。PostScriptをベースにしたPDF (Portable Document Format) と言うファイル形式で、文字だけでなく、フォントの種類や大きさ及びスタイル、画像データまで統合して扱える。Illustrator5.5やPageMaker6.6はPDFの書きだしが可能。
アドビ・ストリームライン(Adobe Streamlime) PICT、TIFFなどのビットマップイメージをオートトレースするアプリケーション。
アドビ・フォトショップ(Adobe PhotoShop) Adobe Systems社のグラフィックアプリケーション。ファイルコンバートから写真の合成やレタッチなど画像操作に関しては必要十分以上の機能を誇る。
アドビ・イラストレーター(Adobe Illustrator) Adobe Systems社のDraw系グラフィックアプリケーション。PostScriptを基盤としたデジタル・デザインの原動力。
アドビ・ページメーカー(Adobe PageMaker) 1985年、Aldus社から発売されたページレイアウトソフト。バージョン6.0J以前、Aldus PageMaker(アルダス・ページメーカー)と言う名称だった。MacintoshのDTPは、このソフトから始まった。バージョン6.0JからHTMLやPDFの書きだしができるようになった。
アポストロフィー(Apostrophe) 記述記号(’)。略してアポとも言う。文字や数字の省略・複数、所有格を表す符号である。プライム(´)とは形も使用場所も異なるので要注意。
雨だれ 表記記号(!)の俗称。感嘆符。エクスクラメーションマーク。
網かけ 写真・絵画などの連続的濃淡の諧調を大小の網点に変換する作業。以前は直交スクリン・コンタクトスクリンを使っていたが、現在ではスキャナを使用している。「綱撮り」とも言う。
網点太り 網を利用した印刷で、フィルム原版の網点より、印刷の網点が大きくなる現象。ドットゲイン(dot gain)
アンダーライン 横書きの字句の下に、注意を促すためにひく線を言う。また、原稿指定や校正のときに使う線は、一本はイタリック、二本はスモールキャピタル。三本は大文字に、波線はボールドもしくはゴシックの指示記号となる。
アンチエリアス(Antialiasing) 図形や曲線のギザギザを、滑らかに見せる機能。
アクセント(accent) 欧文の上または下に付ける符号。発音の高低・長短・抑揚などを示す。
一括処理 バッチ処理。コンピュータでデータ処理の作業を始める前に、処理すべきデータ・命令をすべて揃えておき、一定量をまとめて処理する。作業開始後には追加処理のできない処理体系である。
色校(色校正) カラー(色刷り)の印刷物の場合に、色のチェックをする。通常、校正の最終段階で行う。
イキ 校正記号のひとつ。誤って訂正を入れた場合、訂正を取り消してもとのままで良いことを示す。
異体字 標準的な字体以外の漢字字体や仮名字体を言う。常用漢字で制定された新字(略字)と旧字体のような関係を言う。古文においては非常に複雑であり、解読には字体・書体・書風などを調べつくした「十三体千字文」などの字書が必要である。略字・俗字といわれるものも、文字学的には異体字になる。
ボールドイタリック体 欧文イタリックのボールド体。数式でよく使われる書体である。指定記号としてはボールドの波下線とイタリックの横下線の二本を引く。
イタリック体 欧文文字の右斜めに傾いた書体。もとは独立した書体であったが、やがてローマン体に属する書体となった。サンセリフ系の書体の中で使用する際にはオブリークと言うこともある。指定記号は横下線一本である。
一字下げ 文書の最初を1文字分を余白にして、2文字目から書き始めること。
色指定 カラー印刷を行うために、刷り色の指定を行うこと。もしくは指定したものを言う。製版ではこの指定に従い、プロセスカラー(C・M・Y・Bk)それぞれの配分を網点に置き換えていく。例えば、緑の場合、C100%+Y100%と指示し、製版はそれぞれの網点を指示通りの%に置き換えていく。インキメーカーでは、あらゆる色調を再現するために、プロセスカラーと呼ばれる基本色(C=シアン、M=マゼンタ、Y=イエロー、Bk=ブラック)をかけ合わせた色見本調(カラーチャート)を作っており、これを参考にして色指定を行う。従来のアナログ式ではレイアウトに指定するか、校正を終えた台紙のコピーに記載される。DTPの場合は、画面上でシュミレーション出来るが、ラフスケッチの段階で指定することが多い。
インデント(Inbound) 欧文における字下げ。行の先頭に空白を入れて、行の開始位置を横にずらし文節の区切りをはっきりさせるためにする手法である。1字下がりとは決まっていず、文字の大きさ、行間のバランス、行長などで決める。
ウエート(Weight) 欧文書体の縦線の太さの変化。細い方からlight、medium、demibold、bold、extra bold、ultraなどがある。
ウムラウト(umlaut) アクセント符号のひとつ(¨)。
裏罫 厳密な定義ではないが、約0.4mmの罫線を言う。活版印刷の活字で作成した罫線から生じた言葉で、表で使われる罫線活字は細い線であり、その活字を裏返しにすると太めの線であることから生まれた。裏罫は俗語であり、罫線の太さの指示は、数値で指示することが望ましい。
裏表紙 書籍・雑誌の裏側についている表紙。表四とも言う。また,表三を含めて言う場合もある。
裏見返し 裏表紙のほうについている見返し。後見返しとも言う。
上つき文字 数式に出てくるx2などのように、文字の横に上揃えで並べられた小さな文字。インデックス、スーパースクリプト、スーペリア、肩付き文字などの呼び方もある。
SGML(Standerd Generalized Markup Language) ISOにより制定された電子文書のためのマークアップ言語。テキスト文書中にフォントや文字サイズなどの情報を書込み、見出し、本文、参照、索引など構造を持つ文書処理ができる。CALSの中で文書交換データ形式として使われている。
エディタ(editor) 入力や編集を行うためのソフトウェアの総称。テキストエディタ、グラフィックエディタ、構造エディタなどがある。プログラムや原稿など、入力する時点で高度なプリント機能を要求しない場合に使われる。
奥付 書名・発行年月日・版数・著者名・発行所名・印刷所名・定価などが印刷されているページ。一般的には書籍の巻末に印刷される。本の戸籍の役割を果たす。
追い込み 改行ではみ出した文字や記号を前の行に移すこと。組版で行頭・行末・分離禁止にかかった文字・約物を整理するために、前行の字間・約物の前後を詰めて印字すること。 行末禁止となっている文字や記号(約物)を、その前の1文字といっしょに次の行に入れること。
追い出し 組版では、行頭・行末・分離禁止にかかった文字・約物を調整するために次行の字間・約物の前後を詰めて移動させることを指す。字間を調整することになる。
大見出し 書籍などの印刷物でつけられる標題の最大のもの。本文の文字より大きく、目立つように設定する。二段組・三段組などの場合は「段抜き」といい、段をまたがって見出しにするのが普通である。
送り 文字または行を移動させること。次送り・行送りを行なうこと、写植では、文字の基準点から基準点までの移動量を言う。
踊り字 同じ字が続く時、次ぎ字を略したことを示す繰り返し記号「ヽヾゝゞ」。
表罫(オモテケイ) 罫線のひとつで通常0.1~0.13mmの線を言う。活版印刷で使う活字から出来た用語だが、太さについての定義は正確ではない。印刷されない線である「アタリケイ」に対して、表罫は印刷される罫線である。
音引き 長音符とも言う。長音を表わすための記号。基本的には行頭禁則であるが、近年では禁則扱いしない場合多い。
カーニング(Kerning) ワープロソフトやDTPソフトなどで、欧文組版を美しく表現する機能のひとつ。アルファベットなど文字の組み合せに応じて、視覚的に字間が等間隔に見えるよう、一定量の詰め処理を行うこと。
改行処理 電算写植では、次の行に移す処理のことを言う。所定の字数で自動的に改行される「自動改行(復帰改行)」と、その行に空白が残っていても次の行に移る仕組みと、段落による「強制改行」とがある。文字(テキスト)入力時の注意として、強制改行の場合、改行の指示(段落マーク)を入れ忘れると改行はされない。行がいっぱいで終わっても必ず段落マークをいれなければならない。段落の指示がない場合、段落が全部つながってしまう。
楷書体 漢字の書体のひとつ。隷書から変化した書体で、字形がほぼ方形になっている。真書・正書とも言う。現在使われている漢字で最も近いものは清朝体・教科書体・正楷書体などである。
改段 段落改行(略して改段)、段替え、とも言う。段組で見出しが来た場合、新しい段の初めから組んでいく。
改丁 奇数ページより新規に組み始めること。
階調、階調原稿(連続調) グラデーション、調子とも言う。明るい所と暗い所、そしてその中間の明るさといった濃淡がある状態。写真や絵画など1枚の画像の中で濃淡があり、濃度が連続的に変化している原稿は階調原稿とよばれる。
改ページ 奇数・偶数ページにかかわりなく、次のページから新しく組み始めること。
角ゴシック 和文の普通のゴシック体の文字。線の太さが均一で、起筆・終筆が角張っている。丸ゴシック体に対しての呼び方である。
角背 上製本の背の様式。背に丸みを持たせずに平らに四角に仕立てられたもの。
カゲ文字(シャドー文字) 文字の立体感を出すために、影をつけたようにして見せる文字。書き文字や写真植字の書体にもある。一般文字でも製版時点で文字をズラす加工をして作ることができる。
囲み記事 雑誌・新聞などで、ページの一部に罫線などで囲んだ短文の記事。コラムとも言う。
飾り罫 装飾的な模様を持つ罫線。角付きといって四隅の飾りを工夫した飾り罫もある。
加色混合 可視光域のある赤(R)・緑(G)・青(B)という光の三原色の混合比によって、さまざまな色光が作り出され、それぞれ等しく混合されると白色光になることを言う。色光を重ねた場合、その混合色はもとの色よりも高くなると言うことから加色混合と呼ばれる。加法混色とも言う。これにより表現されるメディアはテレビ・パソコンなどの画面上だけである。色の三原色による混合は減色混合となり、性質を異にしている。
霞罫 飾り罫の一種。印刷で、線の長辺に対し直角または傾斜した多数の細かい線が平行状に並んだ罫線。
数の書式(Nunbers) コントロールパネル書類。通貨記号などの書式を設定する。
かな詰め 写植で、ひらがな・カタカナのみの字間を詰めて印字すること。
カラーマネージメントシステム(Color Management System) スキャナやモニタ、カラープリンタなどの入出力機器では、同一データを扱っているにもかかわらず、色の再現が異なることがある。そのため各入出力機器のカラー特性を考慮し、入力から表示、出力までの色再現を同一にする補正(キャリブレーション)が必要となり、その管理を言う。
完全原稿 用字用語など整理され、組版の指定も整備されている原稿。後の加筆訂正も予定がなく、すべての原稿が揃っていて整理もされている理想的な状態の原稿。また、製版入稿に際し、指定・レイアウト・版下が完全にできており、すぐに製版にかかれる状態になっいてる原稿。
感嘆符 記述記号の(!)。エクスクラメーション、あまだれ、とも言う。縦組みでは全角、横組みでは半角である。
外字(がいじ) 写植の場合、使用頻度が低くメーンプレートに入っていない漢字。いわゆる旧字・正字とよばれる三級・四級に属する漢字である。電算写植でも同様で、出力機に搭載されていない漢字。もしくは使用頻度が低いために外字コードで指示される文字・記号類のこと。
キャプション 写真や図版などの説明文。
禁則処理 文字組版の約束事に禁則があり、その禁則を守るための処理を禁則処理と言う。禁則には可読性(読みやすさ)や体裁を整えるために行頭・行末には約物(句読点・カッコ類・符号・数学科学商用記号など)の一部がきてはならないと言う約束がある。また、数字・単位記号など分割してはならないものもある。これらの行頭・行末・分離禁止などの禁則を避けるための処理法で、約物類の前後を詰めて前行に追い込んだり、字間を割って次行に追い出したりして全体のバランスを考えながら調整していく。
記号 文書を組むには、句読点の他にさまざまな略号・記号が必要であり、記述を代用させるために、慣例に従って作られた図形・文字・符号などがある。主な記号として記述記号・参照符記号・数字・科学・商用・生物学・気象・地理・順位記号などがある。記述記号を「約物」、それ以外を「しるし物」と大別する場合もある。
記述記号 文章・語句の意味を明確にし、文脈を正しく表現するために付けられる記号である。約物とも言う。くくり符・くぎり符・つなぎ符・省略符・表音符・抑揚符など。
基準点 写植・電算写植で印字の基準とする点。仮想ボディの中心を基準とする「センター・センター方式」と、仮想ボディの上辺中央、または左辺中央を基準とする「トップ・センター方式」とがある。レイアウト計算・字割り計算の時、重要な要素となる。
奇数起こし 改丁・別丁起こしとも言う。奇数ページより新たに組み始めること。
亀甲 和文用くくり符(〔〕)。欧文では普通ブラケットを使う。
脚注 書籍・雑誌の組版面の下部に組んだ注釈。フットシートとも言う。
キャップ(Cap) 欧文の大文字「キャピタルcapital」を縮めた俗語である。
キャリブレーション(Carribration) 色補正機能のこと。画像の入出力で常に問題になるのが、デバイスごとの色の違いである。例えば、スキャナ→モニタ→プリンタと言う流れで画像を出力する場合、各々のデバイスごとの色の違いを補正する必要がある。この色の違いを補正して色を統一する方法をキャリブレーションと言う。
級(Q) 写植文字の大きさの単位。1mmの1/4 (0.25mm) を1級としている。1/4を意味するquarterの頭文字をとり「Q」で表示する。IQは1歯と同じ数値単位だが,1歯は移動量を示す。#で級を示す場合もある。
均等揃え 写植で、指定された範囲に、文字列を均等に間をあけて並べること。
均等詰め 写植で、正規の字送り量よりも詰めて等間隔で送ること。例:13級12歯送りなど。
均等割り 電算写植などで、禁則処理の結果、次行に文字を追い出し、余ったスペースを文字間を均等に空けることによって、行長を揃えて調整すること。
行送り 写植において、各行の間を開ける量。基準点の移動によって次の行に移るため、同級の行送りの計算は、行間(行の空きスペース)+文字の大きさ(級数)となり、異なった級数の行送りの計算式は、(1行目の級数÷2)+行間+(2行目の級数÷2) となる。
行間 行と行の間のスペースを言う。歯数で表示する。
行書体 楷書体をややくずした書体。あいさつ状・名刺などに使われる。
行揃え 文字組の行頭・行末を揃えて、行長を一定にすることを言う。和文組では、行頭・行末・分離禁止などのため調整が必要となる。欧文組版では語間の空きで調整する。ジャステフィケーション。
行長 1行の長さ。1行あたりの文字数、字詰め。普通50字を越える行長は避けたい。
行頭禁止約物 行頭につけてはいけない約物で句読点、受けの拮弧類などがある。従来、拗促音もいけないとされていたが、近年はそれを良しとしている場合もある。
行頭禁則 組版の際、行頭においてはならないとする文字・約物類がある。行頭禁則文字として拗促音・踊り字・音引きなど。約物として句読点・括弧類の受け・感嘆符・疑問符などがある。これらを処理することを行頭禁足処理と言う。
行取り 見出しの取る行数は、本文中に、見出しを入れる時、そのスペースは本文行数の整倍数が基本である。可読性(読みやすさ)と言う点から、表裏の行数・行間が一定していることが望ましい。
行末禁止約物 行末にきてはいけない約物類。括弧類の起こし(前括弧)などがある。
行末禁則 行末の組版で禁則とされている形。対象として、約物の括弧類の起こし(前括弧)などがある。
組み版 文字原稿と、編集者が文字の大きさ、行間、書体、レイアウトなどを指示した指定原稿をもとに、紙面を構成する作業。
空白処理 空白処理には固定ブロックと浮動ブロックがある。各項目を参照。
クォーテーションマーク(Quotaion marks) 記述記号のひとつで、くくり符とも言う。オックスフォードルールでは(“”)を使い、シカゴルールでは(‘’)を使っている。
区切り符 記述記号で語句・文章の区切りに使う。句読点・カンマ・ピリオドなどがある。和文の句読点は縦組用・横組用がある。
句読点 表記法の句点(。)と、読点(、)で、区切り符とも言う。縦組用・横組用とがある。横組ではコンマと句点(、。)、コンマとピリオド(,.)を使う場合とがある。句読点が使われるようになったのは明治の中頃からである。
口絵 書籍の前付きに入れる別刷りの図版・写真などのページ。普通、本文と違う用紙を使い。色刷りなどして印刷効果を高める
組替え 組版が指定と違って組まれた場合や、体裁の変更、大量の追加・訂正が生じた場合、新たに組み直すこと。
組体裁 書籍・雑誌などの基本的な組方を言う。
組版(Composing) 本義は活字凸版印刷の作業を指す。活字・込め物・罫線などを組み合せて版を作る作業を指していた。活字による組版はほぼなくなった現在でも組版と言う言葉は使われている。電算・DTPとシステムは変わっても、文字を主体とした印刷物の文字などの組み方、あるいはその作業全般を指すようになってきている。
組版指定書 文字組版についての全般的要項(ルール)を明記した文書。組方(縦・横組・段数、本文の文字の大きさ、書体、字詰、行数、行送り、柱、ノンブル)などを総括的に指示する文書である。
組版ルール 組版の作業をする際の基本的な様式。出版社によって、その社独自のルールを設定する場合もある。一般的には慣習に従うか、組版作業者に一任される。電算による組版が増えるにつれて、熟練者が少なくなって、組版ルールを知らずに進める人たちが多くなり、ルールの乱れが目につくようになってきている。現在使われているルールは、オックスフォードルールを下敷きにしたものである。
繰り返し符 和文の記述記号で前接する字を反復するときに使う。漢字では(々)、平仮名では(ゝゞ)、片仮名では(ヽヾ)、語句を反復するときは「大返し」を使う。
偶数ページ 出版物のノンブル(ページ番号)は慣例として、横組(左開き)は左ページが、縦組(右開き)は右ページが偶数のページとなる。
グレースケール(Gray scale) コンピュータで画像を扱うときは、点の集まりとして表現する。単純なものは白と黒の2種類の点だけで表わすが、写真のような中間調のある画像を扱うためには、各点に濃さの情報をもたせる。このように階調情報をもった画像データの表現方式を、グレースケールと呼ぶ。Macintoshでは、256階調(8bit)のグレースケール画像が表現できる。
グラデーション 明るい所と暗い所、そしてその中間の明るさといった濃淡を規則的に変化させたもの。「調子」「階調」「連続階調」とも呼ばれる。
毛ぬき合せ 写真と写真、写真の中の文字、網と網などすき間なくぴっしり合せる製版での作業を言う。語源には二説あり、合せ目が髪の毛一本も入らないと言う説と、面と面が髪の毛一本分重なり、印刷された時にまったく白地の出ない状態を言う説とがある。DTPではトラッピング処理と言う。
ゲタ 伏せ字、ゲタ文字とも言う。本来は活字組版からきた用語で指定の文字がない場合にとりあえず、同サイズの活字をひっくり返して組んだもの。下駄の歯(=)のようなものが印刷されたので「ゲタ」と呼ばれた。写真植字では三級・四級文字盤(旧字・正字)などがない場合、仮に印字され、電算写植では出力機に登録されていない文字などが指定された場合、ゲタ文字となって出力される。
下版 一般的には「校了」することである。語源は、かつて活字組版時代には、二階に活版室があり、階下に印刷室がある、と言うような仕組みで、組み上がった版を階下に「おろす」と言うところか生まれた。同義語に「おろす」、がある。校了になった版下を製版に引き継ぐ、あるいは製版した物を印刷に引き継ぐことを言う。校了となった分の製版を印刷工程にまわすこと。したがって、下版後の直し、変更は原則としてできない。
ゲラ 本来は活版用語で、活字組版を収納する浅い角型のケースである。校正刷りはこのまま印刷して出校したところから、校正刷りをゲラ刷りと呼んだ。この言葉がそのまま踏襲され、現在でも校正刷りをゲラ刷り、もしくはゲラと呼ぶ。
原稿 印刷物を作るのに必要な、全ての材料のこと。発注元から印刷所まで、数多くの人や場所を渡ることになる。
原稿校正 原稿の段階で行う校正。書き写した原稿(リライト)、すでに印刷物となっていて組み直す原稿などを言う。
原稿指定 組み方について具体的な指示を原稿に書き加えること。指示記号は校正記号を使う。
原稿整理 でき上がった原稿類の品質をチェックすること。文書表現のルールを決め、文体、外国語の表記や括弧の種類を統一する。一覧表を作ることが望ましい。そうすれば文字校正まで一貫した作業が出来る。
校正 原稿と校正紙あるいは校正刷りとを照合し、誤りや不備をチェックし、校正紙などに訂正指示を加える作業。文字校正・レイアウト校正・版下校正・青焼き校正・色校正などの種類があり、校正の結果、訂正の指示は校正記号を使って行われる。
後注 書籍の本文の編・章・などの段落の次に、または巻末にいれた注釈。
校了 校正が完了したこと。また、校正紙(刷り)に記入された訂正指示の通りに、すべて訂正が終わり、印刷しても差し支えない状態になった時を言う。
小組 ページ物組版の一部に、別形式で組まれる表組・別本文組など。ブロック編集。
コマンド(Command) ユーザーがコンピュータに対して与える命令のこと。Macintoshの場合はプルダウンメニューなどに含まれている。
小見出し 本文のすぐ前に置かれる文書のこと。本文よりひとまわり大きく、太い書体が使われることが一般的。
米じるし 参照符記号のひとつ。米屋のマークに似ていることから付けられた日本だけの記号(※)。アステリスク(*)とは異なるので注意。
コロン(Colon) 欧文記述記号の一つ(:)。前の部分で述べたことを更に詳しく説明する場合や、対話文などで発言者と発言内容を区切る場合などに使われる。
コンセンサス(Konsensus) 一般的には版の仕上がり状況の確認目的で使用、略してコンセと呼ばれる場合が多い。
コンテンツ(Contents) 映画や音楽の作品としての中身や内容。マルチメディア時代にあってはこれをいかに充実させるか、いかに活用するかといったコンテンツビジネスが重要となる。
コンバート(Convert) プログラムやデータを別の形式に変換すること。表計算ソフトのデータをテキストデータに変換したり、画像データの形式を変えるようなとき、「コンバートする」と言う。データ形式を変換するソフトをコンバータと呼ぶ。
合字 二字以上を組み合せて一つの文字にしたもの。和文では古文書や漢文訓読分などで使われ「杢(木と工)」「麿(麻と呂)」など。欧文では、リガーチュアと言い、2字をひとつのボディに収めた字形を指す。
号数 日本の活字のサイズの単位。五号(10.5ポイント)が基準である。大きい順から初号・二号・三号・四号・五号・六・七・八号がある。さらに「新号」と呼ばれる単位の活字がある。
ゴシック体 点・画の太さがほぼ等しく、うろこのない和文書体。欧文書体では一般にセリフのない肉太のサンセリフ系書体をさす。本来は通称ドイツ文字と呼ばれる書体がゴシック体である。略称として、ゴチ・ゴジ・ゴ・G などと呼ばれる。
再校 初校戻しで戻した赤字を訂正した二度目の校正。二校とも言う。
作字 写真植字では二種類以上の字体から、偏・旁などを組み合せて作る文字。合成文字だが、合字とはまったく異なるので注意。
差し替え 校正の指示にしたがって、組版中の書体・約物・罫線などを加除・訂正する作業を言う。訂正が多い場合は「組替え」となる。
サフィックス(Suffix) 下付き文字。字面がボディの下方に小さく寄っている文字。理工学書の組版でローマ字の右下または左下に付けられる小さな文字。
サブタイトル 大きなタイトルのすぐ脇にある、小さな書体で内容を補足説明するもの。使い方を工夫するとリードと同じような役割を果たす。
参照符 書籍や論文などの文章中で注記を付ける場合、その参照する場所に付ける符号。欧文ではアステリスク(*)、ダガー(†)、ダブルダガー(‡)、セクション(§)、パラレル(_)、パラグラフ(¶)の順で使用する。
三点リーダー 和文では全角三点リーダー(…)を指す。視線を導くための点線で、基本的に2全角使用である。欧文ではピリオドを三分アキで組む(…)。
四分 全角の四分の一を意味する。四分アキなどと使われる。
シャープネス(機能) スキャナーの持つ機能のひとつで、印刷物にした時失われる原稿の階調性を回復させるために使われる。光学的(USM)や電気的(ピーキング効果・クリスプニング効果)な処理方法を使って、人間の目の特性に合ったディティール強調を行い、見かけのコントラストを強調しようとするもの。
写真植字 略して写植とも言う。ネガ状になっている文字盤から必要な文字を選択し、光学的に印画紙に焼き付けて印字し、文字組版を行なうシステム。レンズを使って文字の拡大・縮小・変形が出来る。1925年、文字の大きさの単位は級とし、1級=0.25・。メーカーとして、写研・モリサワ・リョウビがある。90年代初期まで組版の主流として活躍していた写植だが、現在は電算植字のサポートとして利用されている。
写真版 狭義には写真凸版を指す。銅版・亜鉛版を腐食させて、濃淡を網点の大小に変えて表現した凸版。広義にはグラビア・オフセット印刷の写真の版をも言う。
斜線 記述記号の区切り符(/)。全角・二分・三分がある。和文の語句の区切りに使う場合は全角、欧文の区切りに使う場合、分数に使う場合は二分ないし三分のものを使う。全角はダイヤゴナール(diagonal)、二分はスラッシュ(slush)、三分のものはソリダス(solidus)と言う。
斜体 写植機の変形レンズの操作により、字形を右肩上がり、左肩上がりに変化させること。電算植字の場合はスラントと言う。
シャドウ文字 影文字と同じ。
集版 フィルム状の台紙や分解などを指定に従って各色ごとの一枚のフィルムにまとめること。通常、製版とかレタッチと言っているのはこの作業及び作業者のことを指している。オフセット印刷では、ネガの各材料を製版フィルムに焼き込んでポジフィルム(原版)にすることが多い。
縮尺 組版・製版で図版、写真などの拡大・縮小の比率、%表示が理想的である。天地あるいは左右に拡大、縮小などと記す。または、地図・図面などで比率を示すためのスケールを言う。
出稿 整理・指定の終わった原稿を印刷所(組版所)に渡すこと。
出力 コンピュータの中央演算処理・記憶装置から、目にみえる具体的なかたちに変換し、外部にデータを取り出すこと。電算写植では、紙にプリント、印画紙の場合は文字などを露光させる。
出力機 電算植字、DTPなどで編集処理したデータを印字するシステム。紙への出力はレーザ方式が多く、システムに搭載しているフォントをデータから呼び出してラスタ式で出力する。普通紙・印画紙・フィルム出力などがあり、さらにオンデマンド印刷による出力、CTPと呼ばれるダイレクト刷版など、多様な出力機がある。
商用記号 商取り引きに関する記号の総称。ドル($)、セント(¢)、ポンド(£)、円(¥)などの貨幣記号。アットマーク:単価(@)、アカウント:勘定(a/c)などの符号。
省略符 語句・文字などを省略したことを示す符号。――、��。欧文ではピリオドを三分アキで並べる(…)。
緒言 前書き、はしがき。ちょげんとも言う。
初校 発注者に指定通り印刷物ができあがっているか、最初に出校する校正刷り。初校の赤字を訂正した後、再度出校することを再校と言う。
字送り 写真植字・電算植字において、文字と文字の間を空ける量。仮想ボディの基準点を移動させて次の位置に印字するため、移動量とも言う。
字下げ 文字組版で、文章の書き出し、改行の行頭、箇条書きの折り返し、数式など標準字詰めより下げて組むこと。改行の行頭は一字下げが普通である。インデント。
JISコード 日本工業規格JISにより定められた文字コード。英数についてはASCIIに準拠しているが、¥マークや1バイト半角のカタカナ等を追加し、2バイト全角のひらがなやカタカナ、漢字などを規格化している。
字詰め 組版の際、一行に収容される文字数。和文の場合、文字の大きさが正方形(仮想ボディ)であることから、一行何文字と指定が出来る。欧文はそれぞれ文字の幅(セット)が異なっていて文字数では設定が出来ないためにem(エム・全角)数で表わす。
字取り 字取り組。電算植字で指定された行長に合せて、自動的に字間を均等に割り振る方法。
字取り組 見出し・柱・表組などで、固定された長さに、一定倍数で字間をあけて組み込む様式。9字取り・7字取り・5字取りなど奇数の倍数をとる慣習がある。
序文 著者が刊行動機・目的・経過・協力者への謝意などをまとめた巻頭の文章。緒言。
字割れ 表組などを組む時、各行・各欄の字取りを決めること。最大字数の行を基準として、体裁よく収まるように設定する。
ジャスティフィケーション 1行の長さを決め、文字・語句をそのなかに均等に納める文字組の方法。欧文組版で重視される組方式のひとつ。
上製本/ハードカバー 表紙をボール紙に貼り、本文をくるんで綴る製本方法。表紙が本文より一回り大きい。高級感があり強度も強いが、並製本に較べ割高。
数学記号 数式に使われる記号。演算記号・幾何記号・算用記号などがある。(+-×÷±=∞<≧∴)などがある。数式の組版は多くの約束事があり、複雑である。
数学表記法 縦組は、漢数字(一・二・三)による表記がふつうであり、数字を並列する。十・百・千などの単位を漢数字の間に入れる。万・億・兆などのみを4桁毎に入れる、などがある。横組では、アラビア数字を使い、末尾から3桁毎にカンマを入れる。
スペーシング(Spacing) 欧文の語間・字間のアキ。
スペース 印刷物の版面の大きさ。組版では、字間・行間などのアキの大きさ・面積などを指し、使用する文字のサイズを基準に全角・倍・二分・三分・四分などと呼ばれる。
スペック カタログや広告などに記載されている商品の寸法や重量、特徴的な機能などを明示した性能書きのこと。
スモールキャピタル(Small capital) スモールキャプ、小頭文字とも言う。欧文のローマン体、イタリック体の大文字を小型にした文字。字面の高さは小文字とほぼ同じである。指定・校正記号ではs.c.またはアンダーラインを二本引く。
線数 網点を作る際に用いるスクリーンの1インチ当たりの線の数。単位は lpi(line per inch)。
責了 校正の最終段階で訂正箇所がごく数箇所の場合、印刷所の責任で執筆者には確認を取らずに次の工程に進むことを了承する。
正階体 毛筆の楷書体に似た和文書体。
責任校正 発注者からの依頼で印刷所(受注者側)で行なう校正。
責任校了 印刷所(受注者)が責任をもって訂正することを条件として発注者が校了とすること。
訂正個所が少ない場合や納期が迫っている場合などに行なわれる。責了とも言う。
セット(Set) 欧文文字の幅。欧文は、和文の漢字や仮名と違い、それぞれ字幅が異なっている。
背文字 書籍の背の部分に印刷・箔押しなどで付けられる。書名・著者名・発行書など。
全角 和文文字で使用する一文字分(仮想ボディ)の大きさ。欧文ではem(エム)と言う。
全角欧文 縦組用に仮想ボディの天地左右中央に設計された欧文。同様のものに全角単位の記号がある。
センター揃え 中央揃え参照
ソート(Sort) 「分類する」と言う意味。アルファベット順や五十音順、数字の大きさで並べ換えること。小さいほう(先のほう)から大きいほう(後のほう)へ並べ換えることを昇順、大きいほうから小さいほうへ並べ換えることを降順にソートすると言う。
添え字 文字のかたわらに付ける上付き文字・下付き文字。
促音 詰まる音。表記法ではブック・がっこうのように小さい文字で表わす。
俗字 一般に簡略字を指しているが、常用漢字において制定された漢字は簡略されているが俗とは呼ばない。俗字の多くは筆写する際に書き間違えたものがそのまま慣例となっている場合が多い。俗字に対しての正字の根拠となるものは1716年に中国で作られた康熈(こうき)字典(所収47,000余字)である。
断ち割り 複数面を一つの版に焼付ける場合に、隣との間隔を空けずに割り付けること。
対角線相似法 図版の縮尺・拡大の比例出しの方法。長方形などの対角線上、またはその延長線上のある点から、二辺またはその延長線に垂線を下ろすと、元の長方形に対する相似形が得られる。
タテ組み 新聞記事や週刊誌の文章のように、文字が縦方向に流れている組み方。
単位記号 長さ・面積・時間・速度などの単位を示す記号。JIS Z8202の量記号・単位記号、化学記号に従うことが多い。縦組では全角の単位記号を使い、横組では本来のローマ字を並べて使うのが一般的である。
単純符号 欧文を符号化したもの。例えば、NHK CBS SOSなど。大文字を使い字間を1/4emほど空けて組む。写研の場合、Rタイプの文字を使用。
ダーシュ 語や句を結び、あるいは文の中絶や転換を示す記号でつなぎ符ともいう。ダッシュともいう。用途によって三種のパターンがあり、二倍(――)は文字・語句の省略。全角(-)は文章の構造を変えたり、重要な部分の強調などに。二分(-)は年月・時間・番号・固有名詞の連結に使う。二分のダーシュはハイフンと混同する場合があり注意が必要。
1ページの組版面を二つ以上に区分して組む場合の一区切り。二段組・三段組など。
段間 段組の段と段の間。本文の文字サイズの1.5倍以上のアキが一般的。電算植字では、本文使用サイズの倍数で指示する。段間の中心を罫で仕切ることもある。
段組 ページを二段以上に分けて組むこと。表組・写真などの大きさはこの段の単位で設定される場合が多い。
段抜き 段組されたページで、大見出しの場合、複数の段にわたって組まれるが、この場合を段抜き、または段抜き見出しという。
段落 文章の大きな切れ目。一般に段落のあとの文章は改行され、一字下げにすることが多い。
ダブルトーン 同一原稿から調子の異なる2種類の版を作り、それぞれ異なった、あるいは同じ色のインクで印刷する方法。ディオトーンともいう。元々はモノクロ写真を墨1色で再現した時の弱点(コクがなく、軽くフラットな感じなど)を補うための方法。カラー原稿からでも可能。なお、2色印刷とは別の物である。>2色分解。
台割り 1冊の本の1ぺ一ジめは、本扉だとか、何ページから何へ一ジはカラーぺ一ジだとか、何ページから何ページは上質紙を使うか、コート紙を使うか。また、ページ数(ノンブル)はどこから始めるか、とか、中扉(色紙など使用することが多い)は、数えるかとか飛ばすのか-など、ひとめでわかるようにした表が、台割りである。
地合わせ(罫下合わせ) 多面付けで頁の「地側」と「地側」を付け合わせて組み付けること。右開き(縦組み)の本に用いられるのが通常である。反対に「頭あわせ」、「天あわせ」がある。
地袋(ちぶくろ) 縦組の本の折りで、地が袋状になっているもの。
本文中の語句について、本文とは別につけた注釈(解説)。
中央揃え 写植印字で指定された範囲、または行の中央に文字列をおくこと。センター揃え。センターリング。
中括弧 ブレースを参照({ })。
中間域・中間調 ハイライト、シャドウ部の中間の調子で、スキャナーでトーンコントロールを行う時にはこの部分(C版で50%網点の入る原稿濃度部分)の位置で、仕上りが相当変わってくる。またこの部分でトーンジャンプが起こり易いので、網点形状を変えるなどの対処をする場合もある。
長音符 長音を表すための符号。縦組用(・)と横組用(―)がある。音引き。もともと行頭禁則の符号だったが、現在は行頭にも使われるようになってきている。
つなぎ符 記述記号の一つで、語と語、シラブルとシラブルをつないで関係づける記号。二分ダッシュ(-)・ハイフン(-)・二重ハイフン(=)・波ダッシュ(~)などがある。
体裁制御 電算植字で組版体裁を指示するコマンド。特にPC-98シリーズを使っての電算は、コマンドの指示記号を覚えなければならない。指示がなければ、デフォルト値で組版される。
dpi 画面表示やプリントアウト時に、点の細かさを表わす数値の単位。dot per inchの略。1インチの長さに点がいくつか入るかを示す。数値が大きいほど一つの点が小さいので、より細かく絵や文字を表わすことができ、解像度も高くなる。
テキストデータ プレーンテキストとも言い、書式のない文字だけのシンプルなデータ(.txtの拡張子が付いたファイル)。通常テキストエディターで作成するが、ワープロソフトからも簡単に書き出すことができる。DTPでは、組み版ソフトにテキストデータを流し込んで編集作業を行うのが一般的。
ティルド(Tilde) アクセント記号の一つ
DTP(Desktop Publishing) パソコンを使って出版物を作成すること。卓上出版と訳されることもある。文字や図版の入力から始まって、ページ全体のレイアウトから印刷の前段階(Prepress)まで含まれることもある。そのため、Desktop Prepressの略で使われることもある。
トンボ 版下・製版・印刷の工程で重要なマークであり、レジスターマークともいう。印刷の刷合わせを正確にするために、版下・フィルム・版面に付ける見当合わせの目印。一般に十字マークを細線で付ける。その形がトンボと似ていることからの俗称である。さらに製本工程に必要な目印として、折りの基準を示す「折りトンボ・オリトン」、断裁の位置基準の「裁ちトンボ・角トンボ」などがある。
扉(とびら) 巻頭に本の題名や著者名を記載した頁を「本扉(大扉)」。本文中に章題などを記載した頁を「中扉」という。
時計数字 時計の文字盤を読みやすくするためにローマ数字を合字して造られた変則的数字。・~・・などの合字は本来、横組用に使い、横組では欧文の・・・・・などを並べて使うのが正しいとされている。
止め 原稿整理上、文字原稿にナンバーリングで通し番号を入れるが、その最終番号を示す「止め」「了」または「〆」と記する。
トラッキング(Tracking) DTPソフトでの文字詰め方法。カーニングの一種だが、書式や段階により数値設定で一律に詰めることができる。また、マウスの移動する量をマウストラッキングという。
トリミング 一般的には、写真原稿の画面の任意部分だけを抜き出し、周囲を切り捨てること。指定では原稿にトレーシングペーパーをかけ、周囲のトリミングを決め絵柄のアタリ線も描き込む。
トル 校正記号の指示の一つ。不要な文字・記号などを削除し、その後を詰めるという指示。
トルアキ 不要の文字・記号などを削除し、削除した部分をそのまま空けておく、という校正の指示。
トルツメ 校正指示記号のトルと同じ意味。
トルママ 校正指示の一つで、トルアキと同じ意味。
ドブ 作業をする上で必要な空き。仕上りの寸法より余分に取る。断裁の場合は、3mm程度を必要とする。
並製本/ソフトカバー 表紙に厚紙(あるいは本文と同じ紙)を使用し、本文をくるむ製本方法。仕上がりは表紙と本文が同じ大きさ。上製本に較べ安価。
中黒 くぎり符の一つでボディの中心に置いた小さな黒丸(・)。名詞や代名詞を並列する場合その語間に、また、外国の固有名詞(人名など)で2語以上から出来ている場合にその間に使う。黒ポツ。中ボツ。
中付きルビ 漢字に対する振り仮名の付け方で、縦組の場合は対象文字(親字)の天地中央に付ける方式。
生原稿 未整理で組指定がされていない著者が書いたままの原稿。
波ダッシュ ディファレンス(~)
並び線 欧文書体のQを除いたすべての大文字・小文字のデセンダを除く字面の下辺に水平に引いた仮想の基準線。ベースラインとも言いハイトの下端にあたる。
2色分解 黒・赤といった組合せの2色印刷のために原稿の色を2色に分解すること。
入稿 執筆者が、印刷所などに完成した原稿をひきわたすこと。
二重ハイフン つなぎ符の記号。外国人名の名・姓のつなぎに使われる。イコールの記号とは異なるので注意。
二字ルビ 親字、一字に対して、二字のルビになる。ルビの大きさは通常、使用サイズの二分の一と言う形に設計されており、全角に入るルビは二文字となることを言う。ルビが二文字以上になる場合、前後にルビが一文字はみだしてもよいことになっている。さらに一字以上ルビがかかる場合は本文の字間をあける。行頭や行末にはみ出してはいけない。句読点や受けのカッコにルビ一字かかってもよいが、起こしにはかけない。などの約束事がある。
ニス引き 印刷物に艶を与え、汚れを防ぎ耐久性を高めるために、表面に透明な樹脂を塗ることである。
二点破線 長い線一つと短い線二つを規則的に続けた破線。(-‥-‥-)。
二分あき 行と行のアキ、文字と文字とのアキが使用サイズの半分であることを言う。
二分四分(ニブシブ) 全角の1/2+1/4を言う。従って全角の七割五分である。
日本図書コード ISBNと書籍コード(分類コード)・定価・消費税をセットにして表示する。コンピュータ読み取りのため統一されており、OCR Bフォント、20級で印刷している。
のど・小口 本の綴じられる側を、のど。のどを除いた三方を“小口”という。特に一方をいう時は、上部の小口を“天小口”、背の対向を“前小口”、下部を“下小口”又は“けした”ともいう。
ノンブル ページを示す数字。本文以外の扉・目次・口絵など、カウントしないページがあるときが多い。
バイナリー(Binary) 任意の2進数で表現されたデータをバイナリーと呼ぶ。これをファイルに収めたものをバイナリーファイルと言う。
版面 製版では製版面を指す。天地左右の製版線内を言い、版面線(製版線)・版面寸法(製版寸法)といった使い方をする。組版では、マージン(余白)を除いた印刷面を指している。
端書(はしがき) 序言・序文・緒言・前書きと同義。
書籍・雑誌の各ページに記載された書名・章名・節名などの見出し。偶数奇数両ページに入れる両柱(りょうばしら)、奇数ページのみにいれる片柱(かたはしら)とがある。
破線 短い線が連続している線(—)。ミシン罫。
撥音 ん、ン、で表されるようなはねる音。この語を行頭禁則文字とする場合がある。
はみ出し 文字組版で文末が予定のページに収まらず、はみ出すこと。または、はみ出した部分。雑誌などの場合は、はみ出した部分を段落調整・字間調整などをして追い込むなどの工夫がされる。
半角 写植用語で全角の幅(セット)を半分にしたもの。全角の二分と同義。記号として△や×が使われる。
半角送り 写植の字送りで、使用級数の二分(半分)で送ること。
半角文字 日本語ワープロの出力で文字の横、または縦の長さが基準(正方形)の半分の文字。縦長・横長の文字になる。連数字の場合、基本的に縦半分のサイズがならぶ(半角数字)。
凡例 本文の前に提示する、用字・用語・記号・略語などの具体例を整理して解説したもの。
バーコード(Barcode) 棒上の符号のことで、これで数字や符号を表わす方式のことを言う。バーとは「棒」と言う意味で、バーの組み合せにより数字や符号を表わし、コード番号となる。このバーコードをバーコードリーダーで読み取りコンピュータへ入力する。
倍取り 見出しなどの字割りをする際、あらかじめ行長を使用文字サイズの何倍取りと決めて字間を割りふること。倍数取り。
パーレン(Paranthese) 小括弧・丸カッコとも言う。和文用・欧文用がある。和文用は字幅が二分で太さが平均している。欧文用はそれぞれの書体に付随しており、幅は三分前後である。
パイカ(Pica) 欧文活字のサイズを表わす旧呼称。現在の12アメリカポイントに相当する。欧文の本文用として最も多用されていたサイズである。号数活字の五号はこのパイカを基準にして造られた。
パラルビ 特定の漢字のみに付けた振り仮名。
表音符 漢字・仮名などの送り記号。音引き(ー)。長音符とも言う。
表組 統計表など縦横に罫線を駆使し、数字・文字を組み入れた組版。集計表やデータ表などの組ものの総称。表組を入れる場所の指定のない場合は、写真などと同様に小口側にいれるのが慣例である。
平仮名送り 平仮名用の同字送り記号(ゝゞ)。行頭禁則扱いである。
PDF(ピーディーエフ) アドビ株式会社(Adobe KK)によって開発された、電子文書データ(あるいはそのフォーマット)。相手のコンピュータの機種や環境に依存せずオリジナルと同じイメージを再生できる。基本的に印刷機能をもつソフトであれば、同社のAdobe Acrobatを利用してPDFを作成することができる。 出版、印刷業界では入稿、校正などに広く使われている。
分割禁止 電算写植で指定文字列が行末と行頭にまたがらないようにすること(写研システム)。分離禁止も同義(モリサワシステム)。
分離禁止 写研のシステムでは指定された文字の間にスペースが入らないこと。字割り禁止。モリサワのシステムでは指定文字列が行末と次行の行頭にまたがらないようにすることを言う。
フォント(Fonts) 活字では、同一同書体の活字の一揃えを指す。1フォントの内容は、大文字・小文字・スモールキャップ・合字・句読点などの記述記号・数字・アクセントなどで構成される。写植では同一書体の一組を指す。コンピュータ用語としては、同書体の文字群をデザインしたデータ・あるいはその書体を言い、ドットフォント・アウトラインフォントなどがある。
吹き出し 漫画・イラストなどで、人・動物などの会話を表わすために口から線を引いて、中に文字を入れる。漫画の吹き出しの書体にはアンチックが通常使われる。
伏せ字 原稿中に公開をはばかる字句がある場合、○○□□などの記号を代わりにして表記したもの。ゲタ文字と同義で使われる場合があるが、本来の意味はまったく異なる。
付箋 原稿・責了紙・訂正原本などに必要とするページに目立つように貼る、小さな紙片。端に着脱可能な接着剤が付いている。ポストイットは商品名。
ブラケット(Bracket) くくり符のひとつ([])。和文用の亀甲(〔〕)とは異なるので注意。数式・欧文組に使う。角カッコとも言う。
ぶら下げ 句読点を標準指定の字詰めから、はみ出させる組方。句読点に限られており、カッコ類・中黒は不可。基本的に縦組で行われる。欧文組では、ぶら下げを行わないことから、和文の横組では不可とする考え方も多い。
ぶら下げ禁止 句読点をあらかじめ指定された枠からはみ出させない文字組の方法。電算写植のプログラムでは、デフォルト値として採用されている。コマンドによって、ぶら下げ禁止・ぶら下げを選択出来る。
ブレース(Brace) くくり符記号のひとつ。中カッコ。本文中に使われることはほとんどなく、数式中・図表などで二つ以上の項目をくくるために使われる。({})。
プライム(Prime) 省略記号のひとつ( ‘ )。角度の分、時間の分、などの記号。数式中に欧文の肩に付け、使い分けする記号。
プロポーショナル(Proportional) 欧文文字で個々の文字のデザインに応じた固有の字幅を持つ書体。または、その字幅。
編集 印刷メディアでは、さまざまな材料を集め、一定の方針にしたがって整理し、書籍・雑誌・新聞などを作ること。企画・原稿の依頼と入手・内容チェック・原稿整理・指定などを含む。校正は含まないのが普通である。
ベタ 100%の濃度のこと。多色刷りでは、同じベタでも墨のベタと藍、紅、黄のベタでは印刷時のインキの遮蔽力に違いがあり、下地に重なる時には、墨の場合、基本的にはノセても色は変わらないが、他の色の場合は下地と重なった色になるので抜きにしなければならない。文字組版では、字送りで字間を空けず、使用級数と同じ歯送りで送ることを言う。
ベタ組 字間または行間を空けない組方。和文での行間ベタは読みにくいが、欧文ではデセンダ・アセンダがあるため判読は可能。ベタとも言う。
別行 文字組版で、行を改めて別の行にすること。改行とも言い、文章の段落の次は一般に別行とする。
ポップ(POP) ポスターやディスプレイなどによる店頭広告などのツールを指す。ポップアートとまぎらわしいためにピーオーピーと呼ぶ場合もある。販売促進に直結したツールであるためにインパクトが強く、好感度の高いものが要求されそのデザインは平面のみではなく、立体物も多い。
ボールドイタ イタリックボールド体の俗称。
ボールド体 欧文書体のメジウム系より肉太の書体。
棒組 文字組版で、文字の大きさ、一行あたりの字詰め・行間を決めて、単純に組んでいく方式。棒状に長く組むことから棒組と言う。
傍注(ぼうちゅう) 書籍の本文ページの小口よりの欄外に組まれた注釈。縦組は奇数ページの、横組では左右両ページの小口よりの余白に組入れる。
ポイント(Point) 本来は活字の大きさを示す単位。DTPにおける文字サイズの単位。アメリカ式とティドー式(ヨーロッパ)があり、日本ではアメリカ式を採用。1886年ナイアガラに集まった全米活字業者会議で、マッケラ社のパイカ活字の1/12を1ポイントに決めた。1ポイント=0.013837インチ=0.35146mmである。日本での正式規格設定は昭和37年で、JIS規格では1ポイント=0.3514mmとしている。略して、ポ・p・ptなどと記す。
丸漢フォント(Japanese fonts) Macintoshでビットマップの2バイト系(全角)の文字を表示するためのフォント。書体ごとに別々のファイルになる。
まるゴシック体 和文ゴシック体の筆端の角を丸くした書体。丸ゴヂ・まるゴシとも言う。
見開き ページ物を開いたときに左右(あるいは天地)に対となるページ。
見返し(みかえし) 表紙の裏側と本文の間に補強用として貼り付ける紙。装飾的な要素も加味して用紙を選ぶ場合が多い。
右付き文字 写植で字面が仮想ボディの右側にかたよって設計されている文字。縦組用の拗・促音・数字など。
ミシンケイ 破線で出来ている罫。破線罫(—)。
見出し 新聞・雑誌などの記事の初めに付けられる表題。タイトル。記事の内容を端的に表現し、興味を持たせるように工夫される。書籍では、編・章・節など、大見出し・中見出し・小見出しなどの分類がある。辞書などではテルテイルと言い、それぞれのページに記載されている初めと終わりの項目の3~4文字をページの上方に掲げたものを言う。
明朝体 和文書体のひとつ。縦線が太く、横線が細く、筆頭・筆端にアクセントがあり、特に終筆に「うろこ」と呼ばれる三角のセリフが付いている。本来は漢字の書体だが、歴史的には、秀栄舎体・築地体と呼ばれる活字が、国内での明朝体の源流である。
メジウム(Medium) 欧文書体のファミリーで基本となる中間的な太さの書体。スタンダードとも言う。印刷用インキでは、インキの濃度を調整するための助剤である。メデューム。
面付け 本の印刷の場合、1頁ずつ印刷することはなく、4頁以上(4の倍数頁)を1枚の紙の裏表に印刷するためにページを配置すること。折加工の後、正しいページ順になる。
問答 電算写植で、自動改行したあとの次行から、決められた字下げの処理をするコマンド。同行見出しの後、座談会の発言者名の後などの折り返し行の処理の指示に従う。
目次 書いた物の内容を小分けしたそれぞれの題目を、書かれた順序に配列した見出し。
元原稿(もとげんこう) 生原稿を参照
約物(やくもの) 句読点・カッコ類など記述記号の総称。参照符・数字記号・化学記号などは、しるし物と言い、区別している。
約物連続調整 普通の約物は二分で、その前後に二分のスペース(アキ)を抱えている。後に二分のアキを抱えている約物が連続した場合、前の約物とはベタにする(。」)。前の約物が後に二分を抱え、後の約物が前に二分抱えた場合は、二分アキ(」「)とする。
山カッコ 山パーレンともいう、くくり符のひとつ(<>)。二分物が正しい。数式の不等記号と似ているので注意。
拗音(ようおん) 一音節で、キャ・しゅ・ニョなどのように、ャ・ゅ・ョなどを添えて小さく書き表されるもの。
要再校 二回目の校正を行なう時に使われる。二校、再校。初校正で赤字が多い時に、確認のために行なわれる場合が多い。
抑揚符 感嘆符(!)、疑問符(?)のこと。
横組 左から右へ水平に読めるように、文章を組むこと。もともと欧文の組方である。国内での左横書きが一般的になったのは、昭和27年政府による公文書作成横書き促進通達からで、戦前の横書きは佐藤紅緑の小説にも見られるように、左横書きは国賊扱いされた。
余白 書籍・雑誌などのページ面で、印刷された面(版面)を除く、天・地・ノド・小口の白い空白部分。マージン。
欄外(らんがい) 組版版面以外の余白部分。マージン。
リーフレット 一枚物の印刷物。綴じられていない印刷物。
リーダー 表記記号のひとつで、視線を導くための導線。和文では通常、三点リーダ(……)を使う。欧文ではピリオドを三分アキで使う。
略字 和文用漢字で、当用漢字制定に伴い、簡略化された日本語用の漢字・新漢字。正字・旧字に対していう。中国で使われている簡体字も略字だが、簡体字に対しては言わない。
ルビ(Ruby) 漢字の読みを示すふりがなのこと。すべての漢字に振りがなをつける方法を総ルビという。特定の漢字だけにつけるふりがなはパラルビ。本来はポイント制定以前の欧文活字の大きさを示す名称で、ポイント換算で約5.5ポイント。和文用活字としては七号が近い。小さい活字のために平仮名・カタカナしか作られず、五号活字本文対応の振り仮名専用として使われてきた。この振り仮名専用活字が、欧文活字のルビーとほぼ同じ大きさであったことからの呼称。
レイアウトソフト 文章や図形、写真などを1ページに割り付ける機能を「レイアウト機能」と言い、そのレイアウト機能をもつアプリケーションソフトをいう。イラストレーター、フリーハンド、ページメーカー、QuarkXPressなどがある。
割付 文字や写真・イラストなどの配置を決めること。
ワードスペース(Word space) 欧文の語間。標準は三分となっているが、セット(字幅)の狭い書体は狭く、セットの広い書体は広く、小さい文字は広めになどの原則がある。電算写植では、あらかじめ語間の最大値・最小値・適正値を設定できるシステムが多い。
割注(わりちゅう) 何行かに割書きした注釈。本文文字サイズより小さい文字で、注釈・解説が必要な字句に続けて組んでいく。電算写植ではシステムによっていろいろだが、本文サイズの1/2、あるいは9級となっており、行数は最大8行まで組む場合もある。
割り付け計算 電算・手動写植に関わらず、あらかじめ文字の大きさ、字送り、行送りなどをレイアウト指定に基づく計算が必要である。写植では歯数単位(0.25mm=1歯)で計算する。割り付け計算には全長指定計算法・揃え計算・組計算などの方程式があり、これらを総合的に計算することによって、ページアップの印字が出来る。